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(2)香港港
従業員はすべて各社のプロパー社員であり、作業の信頼性は高い。作業時間は24時間、365日オープンである。ヤード、本船の荷役状況(本船内)、トレーラーの運行状況、トランステナーの作業状況など、ターミナル内の各作業はすべてコントロールセンターとの無線データ通信で行われており、高効率の荷役作業が実現している。又、我が国で見られるようなゲートでの行列はなく、スムーズなオペレーションがなされている。
本船作業においては、船会社との打ち合わせ次第では1船にっき最大6基のガントリークレーンを投入しサービスを行うことができ、最新式のラバータイヤ式トランスファークレーンも導入されている。MTLの場合、ガントリークレーン1基あたりの年間取り扱い個数は、95年では69,000TEUとなっており、1時間あたりのハンドリング個数は平均25TEU、ゲートを通過するトレーラー台数は1日平均3,900台となっている。
(3)シンガポール港
作業員は、すべてPSA(Port of Singapore Authority)の職員である。作業時間は24時間、365日稼働である。同港の特徴は、92基のガントリークレーンを本船のサイズに合わせ柔軟に使用することにより、本船の停泊時間を最短にしていることである。その際、使用されるガントリークレーンの数は大型船では最大で7基を集中使用できる。ちなみに、ガントリークレーンの作業効率は、1時間平均25本となっている。ヤード内のコンテナシフトは20フィートコンテナを4本(40フィートの場合2本)積載可能なダブルスタックトレーラーにより、3ターミナル内を自由に移動できるようになっている。PSAを今後1〜2年で民営化し、荷役などの現業部門を一層効率的に運用できる体制を構築する計画もある。

 

 

 

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